思考の社会学 ~心理学革命~

人それぞれ、様々な個性的思考のもと、論議し生活している。我々は人々に影響を与え、影響を受け、時代が変わってきた。 そんな様々な思考が交錯することで生じる時代変化など、心理学的にまた社会学的に考察する。

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ペンギン村のナンシー関

81年にアニメ化されたアラレちゃんは、ペンギン村にご在住であった。度々、等速直線運動があらわれる村で、昼と夜の瞬時転換が起きても何も驚嘆が生じない世界でもあった。それもペンギン村での驚嘆のツボが、我々の日常生活とは異なっていたことによる。

またアラレちゃんは、寄り目であった。しかし思い出してみれば、ペンギン村の各住民も寄り目勝ちであった気もする。多分、その寄り目が示していたこととは、「そうなの?」、「そうなんだ……」的な好奇心のあらわれと、時代的な他者対応である。なんちゃってオジサンの決まり文句、「なんちゃって!」78が流行語となった時期であって、ただ人の言葉を鵜呑みにして驚く訳にはいかず、やがて「ホント~っ、ウソ~っ、カワユぃ」82と叫ばれた時代でもあった。同時に、90年代以降のちびまる子ちゃん的な「それって一体……」といった冷や汗を流す技が、まだ登場していなかった時期であったことも、合わせて考慮していただきたい。

寄り目が示す事柄には、他にも、近くのことしか見えていないことの主張がある。自分には人々が見せたいと思っているタテマエのみしか見えていないことを示すことによって、相手に安心感を与え、同時に、奥に隠しているホンネは全然見えてないよと訴えかける特質を持っている。言ってみれば、ペンギン村では、タテマエ的な発言にたいして、その奥に潜むホンネには全く気づかぬ振りをして驚嘆することのマナーが説かれているのであり、その他の我々が日常生活で驚嘆するべき事柄なんかは、ペンギン村ではさほど驚くことではないのである。そのマナーを疎かにしてしまうことが一番危険なことであり、細心の注意が払わなければならない事柄に属しているのだ。あの寄り目はペンギン村では一つの義務なのかも知れない。

さてアラレちゃん眼鏡を理解するためには、村の名称、「ペンギン」を知らなければならない。当時83年のコマーシャルには「スイートメモリー」があった。アラレちゃんの影響かペンギンが登場する代物である。

しかしペンギンが意味することとは何か?それは"標的にされない仲間づくりの安全志向"である。たとえ世の中の理不尽に遭遇しても、不服な顔をしないこと、あるいはそんなことには気付いてもいないように見せる特質を意味する。

そんなペンギンチックな人々の中で、世の中に立ち向かう逞しさをアラレちゃんは見せるのだ。スーパーマンやヒーロー物のような勧善懲悪の救済ではなく、自らの逞しさを手本として貰うことによって、人々を救済しようとしたアラレちゃんなのである。それはペンギンチックな人々からの助けや応援は全く得られる見込みのない世界での逞しさであった。

どんな状況下にあろうと、アラレちゃんが不服そうな顔をすることはない。多分、「ほよよ」と不思議顔で対応するであろう。安楽椅子に座る者からの理不尽な命令をされても、「んちゃ」と元気な返事をして、すかさず「キィーーーン」と飛んでゆくだろう。それはまるで「指示待ち世代」81を元気づけようとする理想形のようでもある。また現在におけるプラス思考、ポジティブ思考、前向き思考などの原型になっているかも知れないし、あるいはオードリー春日のような、規格からはみ出たプラス思考にも影響を残しているのかも知れない。しかし山崎邦正はアラレちゃん効果を実写版で挑戦してみたが、一体何が足りなかったのか、少々疑問である。

こうして見れば、アラレちゃんが掛けていた、あのちょっとワイド気味な眼鏡とは、自身がフォーカス的に周囲を観察していないことを相手に示すことにあったと言える。ナンシー関の眼鏡が、アラレちゃん眼鏡と重なって見えるのは気のせいだろうか?彼女は日常生活において、自身が随時観察している印象を他者に与えないようにし、執筆と消しゴムに自らの観察を集約させたと思われる。もし何だったら、ナンシー関が秋元康のような若干横長に角張った眼鏡をしていたら、一体どんな感じがしたかを想像してみると面白いかも知れない。

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  1. 2010/05/13(木) 06:26:00|
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