思考の社会学 ~心理学革命~

人それぞれ、様々な個性的思考のもと、論議し生活している。我々は人々に影響を与え、影響を受け、時代が変わってきた。 そんな様々な思考が交錯することで生じる時代変化など、心理学的にまた社会学的に考察する。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

ある聖書の見方

「出エジプト記」第一章九、十節
「見よ、イスラエルびとなるこの民は、我々にとって、あまりにも多く、また強すぎる。さあ、我々は、抜かりなく彼らを取り扱おう。彼らが多くなり、戦いの起こるとき、敵に味方して、我々と戦い、ついにこの国から逃げ去ることのないようにしょう」

語ったのはハム語族エジプト王で、今まで築いてきた統治を揺るがしかねない要因について民に示した。イスラエル人とはセム語族だ。
そこで統治が問題となる。エジプト王は一体何を根拠に統治する立場にいたのだろうか?また統治する立場にある根拠を周囲にどう説明しついたのか?
現状の社会を見ても良かろう。日本の総理大臣はどんな根拠に支えられているのだろうか?日本の場合は長く天皇制と関わっていそうである。中世のヨーローッパでは教皇と皇帝とが深く関わっていた。特に中世イタリアやドイツの地域で生じていた教皇派と皇帝派の対立には、何となくセム系理念とハム系理念の対立が重なる感じだ。イエスキリスト、新約聖書の登場以降は、統治理念の様相が薄れ、民衆信仰の傾向が強まったしまったが、ユダヤ教、キリスト教と聖書の中にも統治理念が含まれているものとして考えた方が、より視野が広がり面白いと思う。
現行統治者であったエジプト王が、イスラエル人を世を乱す可能性を持つとして、監督をおき、重い労役を強いていたと「出エジプト記」の一章にある。現代ならば民主主義、平等思想、人権問題として取り扱われたりするのだろうが、当時は当時なりの形でエジプト統治を問題としていた訳である。
しかしハム系とセム系のちがいは何なのか気になる。「出エジプト記」にいたるまでの物語「創世記」には、ハムとセムが登場しているが、共に箱舟でお馴染みのノアさんの子と記されている。そのノアが葡萄酒を飲んで酔い、裸になっているとハムはその父の裸を見て、セムとヤペテは着物で覆い父の裸を見なかったとある。一体どんな意味があるのだろう?詳しいことはわからないが、何かあるとは思う。
最も注目すべき大きな違いはと言えば、恐らくノアが神との契約と関わったとされている点であろう。6章17,18節、神は自ら創造したものを滅ぼし去るが、ノアとは契約を結ぶと言った。この契約がセム語族の理念に深く刻まれいる。聖書の新約、旧約とは新たな契約、旧き契約の意味らしい。その契約後、父ノアの裸を見たか、見なかったか微妙に関わっている。父の裸を見たハム、何故かよくわからないがハム自身ではなく、ハムの子カナンにたいして「セムやヤペテのしもべとなれ」と、ノアは言っている。
そもそも神がノアに箱舟を作らせ、他を滅び去るとした動機は何か。それは「創世記」6章5節、8章21節に認められる「人の思い図り」の除去である。エジプト王の統治のためのイスラエル人政策もその一つに数えられるのかも知れない。「出エジプト記」22章21節、23章9節はハム語族の統治理念への対抗である。聖書を記したセム語族側は自らの設定した神との契約で物事を解釈しているため、ハム語族側のエジプト統治理念について神とノアの契約からの離脱と解釈しているのだろう。
もし現政権に民主主義、基本的人権からの離脱と不快と思うことがあったら、それはエジプト政権に不快を感じるユダヤキリスト教徒と重ねてみて欲しい。民主主義や基本的人権とかは現在広く権威がある理念だから、それを楯に不快を共有できるのであり、聖書の理念は聖書の理念がある程度共有されていたがために、その理念で不快をあらわしていたにすぎない。
実際、今日でも聖書が絶滅しないのは何故か?中世までは相当の共有理念にされていたヨーローッパでもあった。「それだけ共有されていたのだから真実を含んでいる書だ」とまでは言わない。広く共有された理念を含んだ書であり、現在にいたるまでの歴史を辿るには欠かせない書なのである。
スポンサーサイト
  1. 2010/02/21(日) 18:17:06|
  2. 天才論
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<ある聖書の見方 | ホーム | ある聖書の見方>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://gold1513.blog48.fc2.com/tb.php/15-7025a8fb
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。