思考の社会学 ~心理学革命~

人それぞれ、様々な個性的思考のもと、論議し生活している。我々は人々に影響を与え、影響を受け、時代が変わってきた。 そんな様々な思考が交錯することで生じる時代変化など、心理学的にまた社会学的に考察する。

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小さい白兎さん 見つけた

むかしむかし、今はむかし。ある島にポツリと取り残された白兎の群れがあったそうな。天気がよく晴れ渡ったすがすがしい日などには、遠く眺めれば何やら広くひろがる向こう岸なるものが見えるのだが、間には海なるものが横たわり、どうにもならぬとばかり島の暮らしに落ち着いておった白兎たちだったそうな。

ところで、その白兎の群れの間では、古くから伝わるお話があった。それは「因幡の白兎」という、向こう岸に渡ろうとワニを騙してピョンピョンと跳ねていたところ、もう少しで渡り終わるかいなかのその瞬間、つい嬉しさあまって「や~い、馬鹿ワニなんか、チョロイ、チョロイ」と口走ってしまったため、ワニらに丸ごと自慢の毛を剥ぎ取られてしまったと言ったお話らしい。

そんなお話が伝わった島の白兎さんでしたから、たとえ心に思ったとしても、人を見下す言葉なんぞは決して口に出して言うものではないと、賢き知恵をつけていたそうだ。もちろんワニさんたちも負けることなく、「因幡の白兎」のお話を耳にしていたものだから、とうぜん白兎なんかの誘いには騙されまいと警戒していた訳で、島の白兎さんたちも、もはや手立てがないとばかりに、海渡りの夢もあきらめ、島暮らしに安住していたらしい。



そんなある日、一匹の白兎にふとある考えが浮かび上がりました。それは天下を仕切っていた天狗さんの存在です。天狗さんとは、神様から秩序を司る役割を授かった者でありまして、その知恵のゆえ鼻を高くしながら、白兎さんやワニさんともども、調子にのる悪だくみなんかを監視しておられました。そうです、ひらめきの白兎さんは、その天狗さんの監視に不満をもつワニさんの群れに目を付けたのでありました。

ある日、悪さが見つかってしまったワニさんが、何やら天狗さんに説教されていました。すると白兎は横から割る形で言いました。「や~い、天狗や!何でおまえはそんなに鼻を高くして偉ぶっているんだ~い!」

ワニをじっと睨んでいた天狗は、その白兎の横槍の方に目を移しました。すると悪だくみワニ集団が、その白兎に目を向けている天狗の横顔を見ながら騒ぎ始めました。「そうだ!そうだ!何でおまえはそんなに偉そうなんだ!」

もう天狗さんは、今までにない騒ぎ立てに顔を真っ赤にして、「静かにしないか!」と言うのだが、もう騒ぎを抑えることが出来ません。仕方なく、さらなる修行を積まねばと思いなおし、旅立ってしまいました。

すると、どうでしょう。まあ~、大変!今度はワニさん同士の争いが始まりました。長老のワニさんたちは言いました。「一体おまえたちは誰から『因幡の白兎』の話を聞かされ、そして色々知恵を授かり、この世の中の安定を築いてきたのか忘れたのか!もともとは天狗さんのおかげだぞ!」と説教をしました。さすがに悪だくみのワニ軍団たちも、育ててもらってきた恩もありましたし、これからワニ世界を生きていくためには先輩ワニからの知恵も必要であったので、少々ションボリ顔です。

しかし白兎さんの声が響きわたります。「や~い、思い上がるとワニの鼻も高くなって、天狗になるのか~い!」

その掛け声を聞いた悪だくみのワニさんたちも少し戸惑いながらも、良い子のワニに比べれば自らの将来は知れていると思い、ついついはやし立てることになりました。「本当だ、本当だ!天狗だ、天狗だ!」

こうして白兎が計算したとおり、ワニ間の仲違いは、難なくと無事に成功しました。



悪だくみのワニ軍団たちも、もう取り返しかつかないことを言ってしまったと、渋々、白兎さんの岸際へと集まりました。ワニ同士が戸惑いながら互いを見つめ合っていると白兎は言いました。「何を心配そうな顔をしているんだい?」

するとボス格のワニは答えました。「僕たちは、これからどうしたらいいんだろう…… あいつらは長老たちの知恵を学びながら一人前になってゆくが、僕たちは全く取り残されるばかりじゃないか。まさか白兎さん、僕たちが困る姿を見たいがために、ただお遊びで煽った訳じゃないだろうな!」

「失礼なことを言うなぁ~。『因幡の白兎』の話は知っているだろう?あれ以来、おれたちは心を入れ替えているんだぜ。人が困るのを見て喜ぶといった趣味なんて、やがて天罰が下ることくらいは承知しているぞ。」

「じゃあ、僕たちは今後どうなるんだよ!」

「心配いらないさ。向こう岸に渡れれば、やつらに負けない知恵を白兎の俺たちが仕入れて来れるじゃないか!」

そう言い終えた一匹の白兎は、島の社会に不満をもつ悪仲間のもとに駆けつけました。そうです。人にもあてはまることですが、何事をするにも一人では事を成し上げることは難しく、未知なる岸に渡るのであるならばなおさら、馴染みの仲間と進むのが世界史の基本です。

さてひらめきの白兎の目的はと言いますと、それはただ向こう岸に渡れればよいことではありません。まあ島のみんなには、「向こう岸へ渡って、未知なる世界を旅をするのが、おいらの夢さ」と公言してはいたのですが、本心はと言えば、巧みに活躍する自分の姿をみんなに見てもらうことなのです。島での評価がいまいちだった発案者の白兎は、とうぜん海渡りの商人として、みんなからの尊敬を得たいと望んでいたのであります。

それからと言うもの、ひらめきの白兎は、まず知恵の小出しと海渡りの船役の契約を、ワニ軍団との間で結びました。そして反省をしたふりをして元の群れに戻るよう助言し、天狗さんを追いやったような嘲笑言葉や舞台設定の方法なんかを、夜毎夜毎にこっそりと、契約を交わした軍団を集めては少しずつ様々な評価闘争を勝ち抜く知恵を授けたそうです。

こうして「因幡の白兎」の教訓を踏まえた白兎は、ワニ達の海世界で絶えず生じる評価闘争の様子などを、秘境なる天狗気分でもって眺めつつ、もともとの追い出した天狗さんに替わって、この世を仕切るほどに繁栄をきわめましたとさ。

めでたし、めでたし。





[補足]

では一体、白兎さんが七夕の短冊に何をお願いしていたかを、ちょっと覗いてみましょう。

「我が、ひそめたる技のほど見抜くワニどもは、いつまでも他のワニたちによって撃退され続けますように」



遠くさかのぼること昔。ある倒れていた老人を助けようと、猿は木の実を集め、狐は魚を捕っては、それを差し出した。しかし何も出来ない兎は、自ら火の中に飛び込み食肉となって、老人を救ったらしい。そのため神様は、月灯りと共に兎の気持ちを地上を照らそうと、月に兎を置いたと伝えられています。

なるほど、白兎さんも秘境なる知恵をみんなに公表してしまっては、再び役立たず者と粗末に扱われると思っているらしいので、全く仕方がないことと言えます。

是非、白兎さんの側についたワニさん幹部のみなさんは、他のワニさんたちが互いに競い合う様子、無事に実況中継できる地位を授かったのでありますから、恩を忘れず白兎さんを支えることだけに専念しましょう。一番手が苛つく様子を想像しながら、二番手を誉めること。二番手が苛つく様子を想像しながら、一番手を誉めること。これ、基本中の基本です。

そうです。「目隠し鬼さん 手のなる方へ」と、いつ何時も心につぶやきながら、笑顔を輝かせ続けなければならないのです。自ら白兎の使者となることを選んだからには。



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  1. 2010/07/19(月) 19:52:31|
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